「変態かな?」ではありません。
「変体仮名」ですアシカラズ。
初めて聞く人もいると思うので
説明しておきます。
私たちが普段使用している「平がな」は、
明治33年に現在の字体に定められたもの
漢字を借りて、表音文字として発達した仮名は
仮名が生まれ全盛を迎えた平安時代には、
漢字の音(オン)を大和ことばの音としたため
音によっては文字がいくつも使用されていました。
例えば、いろはの「い」であれば
その元になった「以」の他
「伊、移、意」などが
古筆ではよく使われています。
現在の一音一字に定められた「平がな」に対し、
その他の仮名を「変体仮名」と呼ぶのです。
「変体仮名」を覚えておくと
古筆が読めるので古筆鑑賞が楽しくなりますよ。
また、書作品には現在も変体仮名が
使用されているのには理由があります。
平がなは形が単純で、50種に満たないので
平がなだけで構成する書作品を作ったら
どれも似通った単調な作品になる恐れがあります。
古筆のように、形の異なる変体仮名を導入することで
作品を表現する幅がグンと広がるのです。
ここでは、「いろは歌」全文字の
変体仮名を書いていくので
集めて辞書にしてみたらよいかもしれません。