現在の「平がな」の「り」は 漢字の「利」から出来たものです。
他によく使用されている「変体かな」は 「里・梨・理・李」などがあります。
それぞれ古筆でどんな風に 使われているか集めてみました。
番号順にフリガナを付けると
①「ふりゆく」 「不りゆく」
②「より はるしり」 「よ利 は留し利」
③「にけり」 「尓介里」
④「りゆ」 「梨遊」
⑤「けり」 「介理」
⑥「りや」 「李や」
前後の文字とのバランスを それぞれどのようにとっているのか
確認しながら見ておくと 創作のときに役立ちます。
文字の大小、間隔、傾き、線の太細、 形(縦長、横長、正方形)、行の揺れ
などの関係性を関連づけていくと 連綿の構成につながります。
こういうことはワザワザやらなくても 読み書きを繰り返せば、感覚として
自然にわかってくるものですが 理屈がわかってから練習すれば
マスターするまでのスピードが 圧倒的に速いです。
また、感覚的なものは、暫くやらずにいると 忘れてしまって分からなくなる恐れがあるが
理屈がわかっていれば、一度忘れても 直ぐにもとのレベルまで戻せます。
いずれにせよ大切なことは 「いかに楽しくやるか」です。
脳と時間は「いかに楽しく」に使ってください。
何度も言ってますが、受験勉強と同じです。
出典は、 ①②高野切第一種 ③④深窓秘抄
⑤元永本古今集 ⑥粘葉本和漢朗詠集