古筆の分類1「高野切第一種」

写真は古筆「高野切第一種」です。

高野切は現存する「古今和歌集」 の最も古い写本と呼ばれています。

このころ平仮名が出来上がったようで 本文すべて平仮名で書かれています。

当時の優れた筆者3名によって書かれ それぞれ第一種から第三種に分類される。

平安時代から平仮名の手本となり この後百年間、平仮名の隆盛をきわめた。

中でも第一種は、格調高く 仮名の最高峰といわれている。

中庸ともいうべき、自然で 味わい深い書風は、直筆で

ゆっくり書かれたことに よることが起因すると思われる。

写真の「の」の字は 古筆「高野切第一種」のもので 「直筆(ちょっくひつ)」で書かれています。 用筆という言葉だけだと、ちょっと小...

で述べたとおり直筆は 仮名の基本の運筆で

文字の形を大切に 端正で優雅に書かれている。

また、仮名のもとになった原字の 名残が見れるのも味わい深い。

こんなことからシリーズ化している 「変体仮名」の用例は「高野切第一種」

から引用することが多い。 第一種の系統には「深窓秘抄」がある。

同様に直筆の第三種系統の古筆は、 「蓬莱切」「伊予切」

「粘葉本和漢朗詠集」などがある。

一方、第二種については 特徴のある書体で側筆のような

筆づかいも感じられるため 記載はひかえておきます。

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